2022年・読んで面白かった本

年末はボーッと過ごしてしまいまして、とうとう最後の日に更新しています(笑)。というわけでタイトル通り「読んで面白かった本」を10冊紹介して、年越しにしたいと思います。来年もよろしくです。占い関係の本は、ご興味のある人しか反応されないと思うので、占いの本は除いて、一般的な実用書の類が中心となっております。

ツイッター画面の都合で、2つずつ紹介しますね。

10位&9位

10位:科学がつきとめた「運のいい人」

「わたしは運が良い」とか「わたしは運が悪い」とかっていうのは、脳の錯覚ですよという話をそれを科学的な根拠をもとにされている主旨の本です。

つまり「運が良い人」は実際に運が良い人ではなくて「自分は運が良いと思い込んでいる人」ですよ、という話です。
わたしもその通りだなと思っており。読みやすくて、自分と意見が一緒の良い本だと思いました。
ええ、わたしも「自分が運が良いと思い込んでる人」ですが、なにか(笑)。

9位:チョンキンマンションのボスは知っている~アングラ経済の人類学~

香港のチョンキンマンション(重慶大厦)に住む、タンザニア人商人たちのドキュメントです。著者は日本人女性で文化人類学者の小川さやかさん。「ボス」と呼ばれる中古車ディーラーのカラマ氏との交流を中心に、彼らと一緒に暮らしながら、どんなライフスタイルを過ごしているかを調査(体験?)しているのですが、非常に面白かったです。

ビジネスの部分と同郷人の部分が分離されていなくてですね、利害関係が単純じゃないんですね。自分の用のついでにやってあげる、で、コミュニティが回っていく。
こうした利害関係の複雑さって、意外にもわたしの周辺にも残っていて。あっ、なんかこういうの分かる~と思ったのでした。

8位&7位

8位:高い城の男

占いの本は紹介しないと言いましたが(笑)、易経が主人公といえる小説です。
今回ご紹介する中で唯一の小説です。

太平洋戦争で日本側の枢軸側が勝利したという世界の話で、最近ドラマ化されてるからそれ見てもいいんじゃないすかね(ドラマ内容知らないから無責任にすすめてます)

この世界で「連合国側が戦争に勝利した世界」を書いた小説が書かれていて、それをめぐって複数人の登場人物がワチャワチャする群像劇です。
日本人の高官が、すぐ易を立てて、自分の指針を決めたりするし。ああ~、大まかにとらえると「陰と陽」で裏表だったんだなとか、いろいろ分かるんですけども。
なんだろうな、よんだ人によって感想や受け取り方がかなり変わる小説だと思うので、ぜひ読んでみていただきたいです。

いちどTwitterで感想つぶやいていますが、わたしもわたしで、本作の主題のひとつなんでしょうけど、かなり関係ないところでツボってますね(笑)。

7位:人生の法則「欲求の4タイプ」で分かるあなたと他人

岡田さんが、人間の欲求を4タイプ(司令型、理想型、注目型、法則型)に分類してみたらしっくりきたという持論を展開する本。タイプ別診断もついてるので、自分が何型かもわかりますよ。

こういった持論、大好きですね。その方のパーソナルな考え方が反映されているというか。民間療法で祈祷師がお腹の中に手ぇ突っ込んで治療するのを見て「スゲー!」って思うのと一緒なんすけど、分かりますかねこの感覚(笑)。

ちなみにわたしは「理想型」です。ご期待から外れませんw

6位&5位

6位:現在日本の精神構造

この本については以前詳しくブログ書いてますので、そちらを見ていただいた方がいいですね。
ほんとに60年経つと世界は簡単に「異世界化」するってのが分かりますよね。びっくりするようなネタが書いてあって、ほんとうに面白かったなあ。

5位:人類が進化する未来

わたしは、誕生日で占う占いをやらないんですけども。その一つの理由が、遺伝子とエピジェネティクス情報の関係なんですよね。遺伝子をもって生まれてきても、それが実際に発現するかどうかは分からないんですよ。

ヒトゲノムの編集の話、老化とエピジェネティクス情報の話。遺伝子は変えられないけども、エピジェネティクス情報は変えることができる、ということは、ライフスタイルや生き方で遺伝子の発現の仕方を変えることができるという話。あと、生命の「知性」は知性ではなく「物理法則」なのではないかという話とか、そのあたりが面白かったですね。

ひとつひとつの話題が短くて、初心者に優しくて読みやすいところがいいですね。
もっと深く知りたいことがあったら、紹介されていた本を読めばいいですし。

4位&3位

4位:屋根裏に誰かいるんですよ

屋根裏に誰かが潜んでるっていう妄想する人が多いのなんでだろ、と精神科医さんがいろいろ考察する内容です。オチらしきものもないんだけど、なんかひとつひとつのエピソードが面白い。
面白いって言っちゃいけないのかもしれないけど、面白いんですよね。

なんでそんな妄想をもってしまったのだろう、、と。ただ、面白いことかんがえつく人がいるものだと思って、読み進めるのがいいかもしれません。

3位:おっさん社会が生きづらい

元アナウンサーの小島慶子さんが、ジェンダー論についていろいろな方と対談して「おっさん性」とは何なのかを探るというもの。おっさんが悪いという話ではなくて、どうして人は誰でも「おっさん性」をもってしまうのかという話を様々な角度から切り取ろうとしている本です。

こうした本の内容って、インターネット上だとすぐ炎上するネタで、深い議論になる前に残念なことになるもので。そういう内容を本で安心して読めるのはいいなあと思ったのと。
わたし自身もおっさん化することありますので、おっさん化怖えと思いながら、興味深く読みました。

最終章に登場する方は、よくたくさん叩かれている方ですが、落ち着いてお話をされていて。わたしはやっぱりこの方のことを誤解していたなあと、しみじみ読ませていただきました。

2位&1位

2位:あなたの身体は9割が細菌

微生物が人間の身体に及ぼす影響は、現代人が思っているよりもずっと大きいようだ、という話を最新の事例をもとに紹介している本です。
エピソードを抜き出すと、スピ系かと思われそうなので深くは語らないですけども。スピ系ではなくて、科学的な根拠をもとめようと実験を重ねたものなどが紹介されていますね。

人間の脳にまで影響を及ぼす微生物がいるなんて、にわかには信じがたいですけども。確かに自然界には冬虫夏草みたいに宿主になった昆虫をコントロールして、自身が育つのに有利な場所に行くよう促す植物(菌類?)もいますしね。似たようなやつが存在しても不思議ではない。

ひとが、お風呂に入らないと臭くなるのも微生物のせいだったとは、いろいろ驚きです。
けっこういろんなことが微生物のせいだったみたいです(笑)
ちょっとモノの見方が変わる一冊でしたね。

1位:奇跡の脳─脳科学者の脳が壊れた時

神経解剖学者の著者が37才の若さで、突然脳卒中を経験し、左脳の機能が失われた体験をキョーレツに語っている本です。
左脳は言語脳ですから、言語を失ってしまうんですよ。(リハビリしてもとに戻っていきますが)

でも決してそれが悪いものではなくて、右脳のすごさに彼女は気付くわけです。
左脳は「やる」で、右脳は「いる」であるという言葉とかも印象的でしたね。

言語に頼らない生活を強制的にさせられたらどうなるかという話として読んでも面白いし、実は占い的に見てもすごく面白い本でした。

* * *

そんなわけで、ここまでお読みいただいてありがとうございました。
サクッと締めますね。これから年越しそばを茹でないといけないのでw

今年も一年ありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。