占う前に、もっとお悩みの解像度を高めないと解決方法分かんなくなっちゃうよ、という話。

占いあるあるで、わたしもたまにやってしまうのですけども。お悩みがあるからって、内容を絞り込まずにあやふやなまま、占ってしまう時があります。
でもそういう、あやふやな時ってあやふやな答えしか出ないんですよ。だからお悩みの解像度を高めてから占った方がいいよね、という話をします。

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問題についてしっかり考え抜くと、占わなくても答えが出る時がある

占いって、お悩みがあるとすぐ占っちゃうところあるじゃないですか。
まあ確かにカードでもピッと引けば、何らかのことは言えますよね。だからみなさんすぐカードひくなり生年月日聞いたりしちゃうかもなんですが、ちょっと待ってください。

小見出しのとおり、問題についてしっかり考え抜くと、占わなくても答えが出る時があるのです。

さくっと占いたい方は止めないですが(笑)、あやふやなままだと、占いの答えもあやふやになることが多いと思うのです。

例えば占い師として、お客様から「自己肯定感が低くて困っています」というお悩み相談を受けたとします。

これ、分かるようで分からないお悩みですよね(笑)

まず、このお客様が「自己肯定感」という言葉をどういう意味で使っているのか確認しないといけません。“西洋風料理”じゃなんだか分からなくて食べたくないじゃないですか(笑)? それと一緒です。カレーなの、オムレツなの、パスタなの? 確認しなくてはならないです。自己肯定感ってなんのこと言ってるのか分からないと、消化にとりかかれません。

さらに、じゃあその困っていることは具体的になんなの? どうなりたいの? どういうゴールを目指したいの? 
……と、詰めていった方がより、お悩みの解像度が上がり、お客様も自分が何でどう悩んでいて、何をどう解決したかったのかおぼろげながら見えてくるはずです。

ご両親に単純に認めてもらいたいとか、またはお母さんと仲良くしたいとか、最初の「自己肯定感が低くて困っています」からかけ離れた本心が見つかることもあります。

だからやっぱり占う前にじっくり考えた方がいいと思うんですよ

藤井シクロは、当WEBサイトのメールフォームでも、まず①お悩みを自由に書いてもらい、②で、そのお悩みについて、ご自分はどうしたいと思っているか? を書いてもらうようにしています。

最初からそうしておりまして。お客様の「自分としてはこうしたい」が無かったり、本心を隠されたりしていると占い結果もグダグダになっちゃうんですよね。

占わない人たちも、お悩みの解像度を上げることに心血を注いでいる

それで実は今日の本題なんですけども(笑)、
劇作家の鴻上尚史さんがWEB上で人生相談のコラムを連載しているのでそれを紹介させていただきます。

鴻上尚史のほがらか人生相談~息苦しい『世間』を楽に生きる処方箋
https://dot.asahi.com/columnist/profile/series/?series_id=hogaraka-jinsei

もちろん鴻上さんは、占わないです。劇作家ですもん。
でも、毎回読んでいると、メールのやりとりをせずに最初にもらったメールから考え抜いて、読者のお悩みを分析して真摯に対応されていることが分かります。

先日のこの回、読んでみてくださいよ(笑)。

「万引きした76歳の母親にどう接すべきか」混乱し悩む51歳息子に、鴻上尚史が丁寧に説明した具体的対応策
https://dot.asahi.com/dot/2022021000068.html

鴻上さんは回答の中で、相談者さんに「お母さんにはこういう風に対応した方が」といろいろと具体的な行動を勧めるわけなんですけども、それひとつひとつが、可能性をひとつずつ消していくための行動なんですよね。

金銭的に困っているかもしれない可能性、精神的に何か追い詰められている可能性の二大柱を元に、それぞれ細かくさらに、どの可能性が有り得て、どうやってその可能性を検証するかを書いています。
それを試していけば、可能性をひとつずつ消して、真相により近づけるはずです。
真相が分かってくれば、対策も立てやすくなります。そういうものです。

鴻上さんはさすがだなと思いますし、占わなくてもここまでアドバイスができるものなんですよね。

確かにお悩みの解像度を上げていくことは、コツが必要ですし。難しいことではあるのですけども。占い師だからこそ、このへんをおろそかにしてはいけないなあと思う次第なのです。

おしまい。

おまけ。鴻上さん作のオススメ本(まったく上記と関係なく(笑))