いろいろタイミングがあったので、3月末にお金を奮発して温泉旅行に出かけてきました。「なんとなく」決めるのが最上だと思っているので、なんとなく仙台の秋保温泉に行くことにしました。「あきほ」じゃなくて「あきう」って読むんですね。初めて知りました。温泉宿をいろいろ見ていたら、星野グループのお宿がひとつあったので「あ、ここにしよ~」って即断して、宿を押さえ。出かけてきました仙台の奥座敷へ。
そこでタイトルのことを学んだんです。ぼっちはコスパが悪い(笑)。本日はそのことを書こうと思います。

北の方向に行きたかった。そしておはぎ。
冒頭でなんとなくって書いたんですが、本当はなんとなくではなくて。「北に行く」というのは決まっていました。
少し前に、師匠のにしけいさんに占ってもらった(というか雑談)をしていたら、「イレギュラーを起こしたいなら北に旅行でも行ってきたら? 藤井さんは日本酒とか好きでしょ、東北楽しいじゃないすか」と言われ。
その前後で、わたしの本業での出張が、高知とか京都とかで、北方面に行くことほとんど無いという話になり。じゃあやっぱり未知のことをした方がいいと。なので「北」にしようとは決めていました。
で、わたしの本業はまちづくりとか地域振興の方面なので、何か面白いことが起きているまちを見に行こうと。いろいろネットを見ていたら、秋保温泉に新しい店が増えていることと、いつか行こうと思っていたお店がそこにあることに気が付いたんです。
「主婦の店 さいち」です。
商業の世界では有名なスーパーでして。おはぎをめちゃくちゃ多く売るお店、ということで、なんとなく聞いたことがある方も多いんじゃないでしょうか。今は「秋保おはぎ」と名前がついているようで、わたしが知人に聞いた2020年の数字だと、おはぎを「平日には7,000個、土日祝日には1万個、お彼岸の中日にもなると2万5,000個以上を売る」そうです。
人気が出たのは、おそらく「安くてボリューミーで美味しい」からだと思われます。
以前から気になっていたので。ああ、秋保温泉に行って、現地の「さいち」を見学して、その上でおはぎ買って食べようと思い立ちました。んで、実行しました。
宿は「界 秋保」に
冒頭にも書いたように、今回は一人なので宿を奮発しようと思いまして。星野グループの「界 秋保」にしました。ただ、星野リゾートブランドで判断しただけの即決です。ひとり旅プランもありましたんで。
お部屋のデザインが良いかどうかも、わたしの中では実は大きなポイントでした。以前、星野グループじゃないけども似たような、お部屋や建物のデザインがよいお宿に泊まった時に、とてもゴキゲンな気分になりましたので。
で、新幹線の早割りをパパッと予約して準備完了です。
秋保温泉は仙台市太白区にありまして、仙台駅からバスで片道30分の距離で行くことができます。長距離バスで、仙台からお宿までの直行バスみたいなものです。昼過ぎに横浜を出て、17:00ぐらいにお宿に着きました。すぐ着いちゃって近いなーって感覚です。


高級宿感を味わうも…ん?
そんなわけで、自分史上最高額を支払うことになるお宿に着きました。星野グループの「界 秋保」。昔そこにあった他社ホテルをリニューアルして2024年にオープンしたそうです。
新しいしキレイです。「界」ブランドは“温泉旅館”がテーマだそうで、星野グループの中だと最上級の「星のや」の次の価格帯になります。やや高級寄り、というところですかね。
本を読めたり、仙台のお菓子や秋保ワインをいただけるラウンジや、足湯があったりします。


お食事は懐石料理的なコース料理ですね。お風呂も広い内風呂と、露天風呂と2つあって。しっかり温泉感がある湯質で快適でした。
ちょっと着にくい室内着を着て、ホテル内をうろうろ探検していると、若い子もけっこういて。室内着を着ないで歩いてる。着る習慣がないのかなと思ったら、デザインがあまり評判がよくないらしい(笑)。まあどうでもいいのですけども、甚平の長めの上着にズボンがついているタイプで、単純にちょっと着にくいところはありました。


部屋の写真を撮りまくります。3人で泊まれるお部屋を確保し、独りで泊まります。
で! お風呂入ったあたりから、んん~? って思い、食事をいただいてから革新に変わります。
お食事も良かったですよ。見た目がすごくよい。この鯛の桜葉蒸しの器、すごく素敵でした。宮城の日本酒も、浦霞などメジャーブランドの入った飲み比べメニューがあって、満足度高いです。




ただ、ですよ…。
自分至上、最高額の高級宿に泊まっているはずだけども、わたしもっと良い宿に泊まった記憶があるな、と思ってしまったんですよ(笑)。
身も蓋もないんですが、仕事で宿泊研修会を企画することがあり、もっと景気が良かったころに使わせてもらった箱根の温泉旅館の方が一泊4万円だけど、もっと高級感あったな、とか。友人たちと5~6人で泊まりにいった有名温泉地の宿の方が、お部屋に内風呂があってすごかったな、とか。
ちょっと考えてみて、すぐに分かりました。今回、支払った額を半分ぐらいにした額なら、ちょうどよいグレード感になるんです。
調べればすぐに分かると思うので、ざっくり数字を丸めて説明すると。6万円支払ったとして、それを半分にすれば3万円です。3万円ぐらいのグレード感なんですよね。
これは仕組みの問題で、ぼっちだからそうなる
待ってください、旅館は悪くないですよ(笑)!
これは、仕組みがそうなってるから、そうなんですよ。至極当たり前の話です。
3人部屋を1人で押さえているわけですから、コスパが悪くなるのは当然です。むしろ、そんな当たり前のことに泊まってから気が付くとは……お恥ずかしい限り。
でも、独りで泊まることの解放感は、ものすごいです。
あのすごい解放感を味わうために、お金を支払ったと考えれば、ぜんぜん悪くないし。わたしはぜんぜん後悔してなくて、こういう他人に話せるネタになってよかったなあって思ってます(笑)。
高級宿で、ちゃんと高級感を味わうためには複数人数で行きましょう!
ということですね~。ひとり旅はお宿のコスパが悪くなる、それを覚悟して行こう、ってことです。
(※食事なしの素泊まりだったら、また違いますけどね)

ちなみに「界 秋保」については、お部屋のデザインがやっぱり圧倒的にいいですね。これはお酒の体験ルームなんですが、この余白のつくり方はすごいなあと。センスいいなと思います。
やっぱりこういうお部屋にいるとゴキゲンになりますね(笑)
おはぎ、ワイン、ビール。
あとは、おまけです。
「主婦の店 さいち」行きましたよ。失礼ながら、のどかな温泉地にあるようなスーパーでありながら、観光客と地元の人とで賑わっており、お客さんがたくさんいました。
他にお店がほとんどなく(温泉宿しかない)まばらに人が歩いているだけの街で、さいちにだけ、たくさんの人がいたのでちょっとビックリしました。


スーパー店内の1/4がお惣菜売り場で、そのうちおはぎが4割ぐらいを占めて、あとは手作り惣菜が並んでいました。あと、気が付いたのが、周辺のお店の商品を売ってるんですね。たとえばコレ↓↓とか。


白がんづきってお菓子です。個人経営のスーパーで、こうした特産品的な商品を販売していることを最近よく見かけるようになりました。商店が少なくなって売る場所が減っているから、地域のスーパーに集まってくるのかなと。で、その商品をめがけて個人経営のスーパーにあえて来店する人もいるでしょうから、こうした商品がウリになってもいるし。個人店連合が地元密着スーパーの中に生まれてきているように思います。



ほか、秋保温泉には、オリジナルワインを作ったり、世界的なブリュワリーが出店したり。いろんな動きがあるようで駆け足で見てきました。
Great Dane Brewing(秋保ビール)
秋保ワイナリー
アキウ舎(カフェ)
町全体の雰囲気として、解放感があって良いムードを感じました。仙台から見て山側なんですが、立地的に盆地になってるとか、閉ざされている感じが比較的少ないので、秋保はいい線いくんじゃないかと思いました。個人的な感想ですが。
秋保ワイナリーはまだ若いので、これからだと思いますが、もっと現地でいろいろなワインを試飲できるようにしたらいいんじゃないかなと思いました。有料でいいので、5種類ぐらい飲めるサービスを売るとか。
現状だと、試飲は日替わりの1種類しか試せなくて。それが好みで無かったら、そこで終了、ですもん。
わたしが行った日はピノグリの何かを試飲していて、酸味が強すぎて好みじゃなかったので、終了、してしまいました。余談です。
仙台って大都会なんですね
最後にさらにおまけ。
時間が余ったので、仙台駅周辺の商店街をぶらぶら歩きました。すごい大都会だったのでびっくりしました。
大阪並みに人が歩いていませんか。少なくても川崎周辺よりは人がたくさんいました。空き店舗も無いし、チェーン店の中にぽつぽつと個人店も残っているし、いいバランスになっている気がしました。


最後に、ミヤギノ純米酒センターという立ち飲み屋さんが仙台駅にあり。ゆっくりさせてもらいました。
ここはすごくありがたいスポットです。ほんの数席ですけど、座れるし。
そんなわけで、タイトルでコスパが悪いとか言っていますが、ぼっち旅行、ものすごく堪能してきました。
この旅行を3月頭に思いついたのですが、そうすることで辛い(?)3月を乗り切ることができました。なんか楽しみなことを企画して、それを目標に日常をがんばるのもいいなあと、そんな感じで、また占いだったり街づくりだったり、いろいろ見学できる旅を企画していこうと思います。