自覚がない「嘘つきな人」の頭の中で起きていること

たまにいませんか、すごくスムーズに自然に嘘をつく人。嘘のつきかたがナチュラルなんですよね。あまりに自然に話すので、ぜんぜん嘘だと思えなくて。信じちゃってから、他の人に「○○って聞いたんですけど~」と話したら「何それ知らない」とか言われて、アッ騙されてた! って気付くことが何度かありまして。あれーなんなんだろうと思っていたのです。

あれね、たぶんご自分も嘘だと思ってなくて、本当のことだと思って話してるんですよ。だからあんなにナチュラルなんだなって思うんです。
今日はそんな風に、自分の中で、うっかり嘘を信じちゃう人の話をします。

たぶん、強固な「虚の自分」のイメージがあるんすよ

かっこいい俺、とか、ステキなわたし、とか。
誰でもそういう自己イメージ、多かれ少なかれ持ってると思いますけどね。
身も蓋もない言い方ですけど、そういう現実離れした自分のイメージが強いんだと思います。

わたしがよく遭遇するタイプの、嘘ついちゃう人ってそういう感じなのかなあと思うのです。

例えば、自分はすごく仕事ができるっていう自己イメージがあるから「こないだ、○○さんみたいな、すごい人と仕事した」みたいなこと自慢してくるわけです。あとでそのお相手さんに聞くと「誰それ?」になって、一緒に仕事してないこと、すぐバレちゃうんですけどね。
たぶん、ちょっと同じ空間にいたぐらいなんでしょうね。それが、その人の中では「○○さんと一緒に仕事した」になっちゃってるんですよ。

悪気なく、妄想で現実を補完しちゃってるんだと思うのです。
強固な「虚の自分イメージ」をベースに妄想を生み出してるのかもしれませんね。

ちょっと図解してみます。

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普通は、自分の理想イメージと現実がかけ離れていたら、気づいて冷静になりますよね。①のルートです。だいたい「カッコ悪いわぁ自分」みたいになって落ち込みつつも、現実を取り戻していきます。これがまあ健全というか……嘘つく必要がないルートですね。

しかし、ぐぐぐっと上側に伸びていこうとする人もいると思うんですよ。②のルートですね。

なんでかって、下に落ちるのが嫌だから。現実を取り戻したくないから。虚のままでいたいから。
妄想をかき集めて、理想に到達するまでの道にあいている穴や空白を、ペタペタと塗り固めて埋めちゃうのかもしれませんね。ほぼ無意識に。

それがすぐバレるとか、本人にとってはあんまり関係ないんですよ。だって嘘だと思ってないんだもの。彼/彼女の中ではそれが真実なんですから。

虚は虚でしかない

もちろん分かってて、嘘で塗り固める人もいらっしゃるけど。
なんか無意識に「嘘」を使っちゃう人もいるなと気付いたことが、今回の話のオチなんです。

説教くさくなるので、このへんでサクッと終わりにしますが、普通に現実に戻ってから一歩ずつ階段上るように上に上がった方がいいですよ。急がば回れですよ、まさに。

虚は虚でしかない。
虚で出来た階段は、あっという間に崩れます。
バレちゃうからやめた方がいいですって(笑)

わたしだって、そうやって嘘ついてきた相手の言葉、ほとんど疑ってかかるようになりましたもん。また妄想語ってんのかな~この人、って。
まあ、クイズ出題されてるみたいですけどね。「この発言、ほんとかな? それとも妄想かな?」って。

そういう面白さは、いらないと思うんですけど(笑)。