川崎住みの人って、すぐ◯◯◯を聞いてくる

今日は占いと関係あるような、無いような話で(笑)。川崎に住んでいる人たちの文化について語ります。川崎に行って川崎住みの人と話していると、なんか同じようなこと聞かれることが多いなと気がついたのでそんな話です。地域の文化の話です。

唐突ですが、こんな漫画があり気に入って読んでいるのですが…

漫画「神奈川に住んでるエルフ」ですね。神奈川県の市町村を擬人化した奇妙な漫画なんですけども、この漫画の設定だと、神奈川県内各地には異世界から移住してきたエルフが住んでるんだけど、川崎にだけは住んでいないことになっています。

川崎に住んでるのは人間だけ。オークすら住まない。なんでかって言うと空気が悪いから(笑)。

今はそんなことないんですけど、昔の川崎って本当に空気が悪くて、工場の煙とかでリアルに公害がすごかったらしいので、今でもそのイメージが少し残ってるんですよね。

でも、最近の川崎って違うんですよ

先日ラゾーナ川崎(※野村&三井系のショッピングセンター)の裏手のほうに用事があって行ったんですけど、一緒にいる人と話題になったんですね。
「川崎の駅前って、歩いてる人が変わりましたよね〜」って。

2023年現在だと、川崎駅でベビーカーを押して歩いている若い女性を見ることはまったく珍しくないのですが、ひと昔前では有り得ませんでした。具体的に言うとラゾーナができる前とかですかね。

当時、ベビーカーの親子の代わりに、よく見かけたのは、競馬新聞とかを片手に持ったおじさんですね。床に座り込んでるおじさんとかも珍しくなかったです(笑)でも、今は全くいません。
駅前のロータリーあたりに、たくさんいたおじさん、どこ行っちゃったんでしょうか。

要するに、ラゾーナ川崎やら、マンションやらいろいろ建ったので変わった

つまるところ、川崎駅周辺の若いファミリー層の人口が増えたから、そうなったってことなんですよね。細かく区画整理みたいなことも進んでいて、京急川崎駅の周辺も古い雑居ビルとかたくさんあったのが一気に無くなって綺麗になりました。(あの雑居ビル郡は迫力ありましたね…)
だから代わりに競馬新聞おじさんとか胡乱な感じの人はほとんど見かけなくなりました。

川崎のまちっていわゆる、現代の「清潔・クリーン化」の波にさらされてるんだなと思いました。(仲見世通りとかその奥行ったところなんかはまだシンプルに治安が悪そうな気配がしますけどね)

川崎ってけっこう変わりやすいところなのではないかと

川崎って「川」の「崎」って書くぐらい、水・水したところで。要は、江戸時代のころは宿場町があって交通の便はいいけれど(※昔は水運で船です)常に水害の危険があるところなんですよね。
だから沿岸部には古民家みたいなのもほぼ無いし。川崎大師にしても意外に歴史新しくて600年ぐらいですし、昔から住んでる人ってのが少ない土地柄なんです。

そして戦後の高度成長期時代には、京浜工業地帯ですよ。地方からたくさんの労働者がやってきて、川崎の様々な工場で働くようになります。いわゆる出稼ぎ労働の方ですね。川崎はそういった人たちを受け入れてきた歴史があります。

だから、エルフが住まないのも「空気が悪い」以外に「歴史がない」という理由も考えられるかもしれません(笑)

昔から住んでる人が少ない=典型的な都会で、且つ、今いる人は外から来た人

で長々と川崎のことを語ってきましたが、
何を言いたいか本題にはいりますよ。

先祖代々この地に住んでいる人が少ない川崎の人によく聞かれること。
それは「出身地」ですね。

なんか飲み会とかあって話してると、なんか妙に聞かれるんですよ。
「藤井さんは出身地どこなの?」って。
どこ出身なの? ってナチュラルに聞かれますね。

これって、多分地方だったら「出身はどこ?」って聞くのはけっこうNGな気がするんです。
結構プライベートのことじゃないかなあと思うんですよ。地方だと昔は出身地によって職業が決まっていたりする場合があったりしますし、差別されたりする場合があるじゃないですか。

だから気軽に出身地を聞くって、地方だとあんまり無いと思うんですけど、川崎だとカジュアルに聞かれますね(笑)。都会だからっていうこともあるんでしょうけど。

出身地がキャラクター性の1つになっている

何度も言うように、川崎って場所に住んでると、住んでる人はみんなどこかから別の場所からやってきたことが普通なので。ここに居るって事はどこか違うところから来たんだろうと判断するんでしょうね。
自分がそうなんだから、相手もそうだろう、みたいな前提。それが共有されてるんでしょうね。だからを気軽に聞くんじゃないですかね。

たぶん、出身地っていうのがシリアスな話題ではなくて。単純にキャラクター性と同じような扱いなんだと思います。
あなたはどんなキャラ? って言うのと同じように「出身どこなの?」って聞くんだろうなぁと思いまして。

東京もその気配はあると思うんですけども、やっぱなんか川崎住みの人に聞かれることが多く。川崎ってやっぱり外から来た人をたくさん受け入れてきたまちならではの、そういう空気感がまだ残っているのかな、などとも思いました。

川崎駅でベビーカーを押している女性が観測されるようになって、ホームレスのおじさんとか、昼間からワンカップ片手に歩いてるおじさんとか、そういった人たちが観測できなくなったという変更点はあるんだけども。
それでも、川崎の中にはまだ「自分も他所からやってきたし、あなたもそうでしょ?」って言う文化が根付いてるんだなぁと思った次第です。

文化の話、でした。

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こんな路地裏も残っており、美味しいと評判の焼肉店があります。さすがに1人だと入りづらくて(それに1人で焼肉ってのもなあと思い)まだ行けていません(笑)